「営業」「通訳」「IT業務」「マーケティング」と職種名だけを書いても、実際に何をするのかは伝わりません。技術・人文知識・国際業務では、職務が専門的な知識・技術又は外国文化に基づく思考・感受性を必要とする業務に該当するかが中心です。当法人では、案件によっては職務説明書だけでなく、1日・1週間の業務スケジュールまで作り、仕事の実像を見える形にします。
「職種名」ではなく「実際の行為」を書く
同じ「営業職」でも、店頭で商品を販売する仕事と、海外市場調査、法人顧客への提案、契約条件の調整、売上分析、外国語資料の作成を行う仕事では、在留資格上の評価は同じではありません。大切なのは肩書ではなく、申請人が毎日どのような行為をし、その業務にどのような専門知識が必要なのかを説明することです。
職務説明では、①具体的な業務、②業務割合、③使用する知識・言語、④社内の誰から指示を受け誰に報告するか、⑤成果物、⑥単純作業・現場作業が含まれる場合の位置付け、まで整理すると伝わりやすくなります。
「中国語を使用した営業、顧客対応、翻訳・通訳、その他会社が指示する業務」だけでは、仕事の中心が何なのか、専門性がどこにあるのかが分かりません。
1日の職務スケジュール例
| 時間 | 業務例 | 説明のポイント |
|---|---|---|
| 9:00–9:30 | 営業会議・案件確認 | 担当顧客、案件進捗、販売戦略を確認 |
| 9:30–11:00 | 海外市場・競合調査 | 中国語資料、業界データを分析し報告資料を作成 |
| 11:00–12:00 | 提案書・見積書作成 | 顧客ニーズに合わせた法人向け提案 |
| 13:00–15:00 | 顧客商談・通訳 | 契約条件・商品仕様等の専門的な説明を含む |
| 15:00–16:30 | 契約・資料翻訳 | 単なる日常会話ではなく業務資料を取り扱う |
| 16:30–18:00 | 売上分析・報告 | 営業数値を分析し、翌日の提案方針を整理 |
1週間の職務スケジュール例
- 月曜日:週次会議、市場データの収集、既存顧客案件の整理
- 火曜日:法人顧客への提案、見積作成、海外取引先との連絡
- 水曜日:商談・通訳、契約条件の調整、議事録作成
- 木曜日:競合分析、販促企画、翻訳資料の作成
- 金曜日:売上集計、案件分析、週次報告書作成、翌週計画
スケジュールは「見栄えのよい予定表」を作るためのものではありません。雇用契約書、会社組織、事業内容、売上、顧客、実際の仕事量と矛盾しないことが前提です。
業務割合まで書く意味
例えば、専門業務80%、付随的な庶務10%、研修10%というように全体像を示すと、主たる活動が何であるかを説明しやすくなります。反対に、実態として大部分が接客、レジ、清掃、梱包、製造ライン等であるのに、書面上だけ専門業務とすることはできません。
当法人では、仕事内容だけを作文するのではなく、会社の組織図、取引資料、採用理由、本人の学歴・職歴までつなげて、一つの説明として整えることを重視しています。
参考資料
※記事は2026年9月24日時点の公表資料と当法人の実務上の整理に基づきます。個別案件では、最新の取扱いと具体的事情を確認してください。
